Interview

150名以上の新人研修で見出した、「教えない」ことでプロを育てる術。

教育グループ講師

業務管理本部教育グループ

中途入社

Instructor

2006年入社

製造業出身。当社に入社後はSEとして幅広い業界のシステム開発に携わった後、2017年頃より現職。

エンジニア10年目にして、
“育成”の道へと転身した理由。

メディアフォースへの入社は、役員面談で聞いた「システム開発を通して社会の発展に貢献したい」という言葉が心に響いたのが決め手です。入社後は0からスキルを身につけ、製造業、通信業、保険業など、さまざまなお客さまのシステム開発に参画してきました。

特に印象深いのが、ある官公庁のシステム開発プロジェクトです。このプロジェクトはお客さまとも近い距離感の中で、設計・開発・試験・サービスリリースと一貫して携わりました。リリース後には、システムの利用者である大手企業向けヘルプデスクの立ち上げも任せていただくことに。当時、私はまだ28歳。名だたる企業の責任者と対等な立場で接する日々は本当に貴重な経験でしたし、システムの利用者と直に接しながら困りごとを解決していくことに大きなやりがいも感じましたね。

エンジニアとして10年ほど経験を積んだ後、本社部門の「教育グループ」への配属が決まります。これは私が、“社内で一番人手が足りていない部署”への異動を希望したため。お客さまの次は自社の困りごとを解決したいという想いと、人員が少なければ自ずと活躍の範囲も広がるはずだという考えからでした。その結果、メディアフォースが創業以来重視してきた、“人材育成”という分野で新たなキャリアが始まったのです。

SE時代の経験を活かし、
開発現場を想定した研修を実践。

教育グループに異動後は、グループ会社やパートナー企業の受講生を含め、延べ150名以上の新米エンジニアの育成に携わってきました。当社の新入社員研修の特徴は、独自の教育ノウハウと4カ月640時間の研修期間で、経験ゼロの新人であってもプロフェッショナルなSEへと育成をすること。その実現に向けて、私たち研修講師はエンジニア経験を活かしながら、基礎知識の講義からプログラミング演習、現場さながらのWebアプリケーション開発実習までトータルでサポートしていきます。

私が講師としてこだわっているのは、答えを“教えない”講義を行うこと。新人たちがつまずいた時に、「このコードを打ち込めばいい」と伝えるのは簡単です。しかし、開発の現場ではそうはいきません。そこで求められるのは表面的な知識ではなく、どこに課題があるのか、どうすれば解決できるのかを考え抜く力です。だからこそ私は答えそのものではなく“考え方”を教え、そのベースとなるシステム開発の根本的な原理原則を幾度となくレクチャーします。

とはいえ、一人ひとりの技術レベルや習熟度に合わせて説明するのは容易ではなく、今も試行錯誤を繰り返している最中。長い研修期間を経て巣立っていった社員たちが本社に顔を出し、現場での活躍談や苦労話を語ってくれた時には心底うれしくなりますね。

参考書では学べない
「プロ意識」を育みたい。

新人には長く活躍し続けられるエンジニアに育ってほしい。そして“プロっぽい人”、“プロ風の人”ではなく、お客さまの真の課題解決に貢献する本物のエンジニアに成長してほしいと考えています。そこで我々は技術一辺倒ではなく、“プロ意識”を醸成する教育にも注力しています。例えば、お客さまの前では新人もベテランも等しくシステム開発の専門家であること、さまざまな制約や条件がある中で最善の結果を出す工夫をし続けること、何事にも当事者意識を持ちアウトプットに責任を持つことなど、社内で脈々と受け継がれてきたマインドを10の項目として言語化。研修の初期段階から浸透させていきます。

一方で、内容を進化させることも怠りません。最近では会社の成長に合わせて、上流工程を担うプロジェクトやお客さまと直に接する機会が増加しています。そこで、コミュニケーション力や人間力を育成するプログラムを年々強化しているところです。

私自身も今後は、自社にはない先進技術を積極的にインプットし、カリキュラムのアップデートや新たなサービス展開の企画提案に活かしたいと考えています。中堅エンジニア向けの技術研修もさらに充実させたいですね。社歴を問わず、あらゆる社員が新たな挑戦に臨めるような体制づくりを推進し、会社全体の発展に貢献していきたいと思います。