物流現場をもっと良くしたいのに、システムには触れられない——。7年勤めた物流業界で感じたその“歯がゆさ”こそが、森下さんがITの世界を目指した原点です。
「IT未経験で通用するのか」という不安を、面接官の正直な言葉と、先輩のサポートで乗り越えて1年半。「使い手」が「つくり手」へと変わり、現場の熱をシステムに込めるようになるまでのストーリーを聞きました。
現場で感じた「無力感」が、挑戦への入り口
物流業界での約7年のキャリアを経て、あえて未経験のIT業界へ飛び込んだ「きっかけ」は何だったのでしょうか?
一番のきっかけは、物流現場で感じていた「もどかしさ」でした。
私は新卒で物流会社に入社して約7年間、倉庫内の進捗管理やスタッフのシフト作成など、物流センターの管理業務全般を担当していました。現場では基幹システムを使用していたのですが、どうしても使いにくい部分があり、多くの部署がExcelのVBAなどで独自のツールをつくって業務を補完していたんです。私もそのツールづくりに関わる中で、技術で現場を変えられるという可能性と面白さに気づいて。「もっとこうすれば効率的になる」「担当者が楽になる」と試行錯誤する中で、自分で勉強も始めました。
けれど、いくらツールで工夫しても、大元の基幹システム自体に触れることはできません。根本から変えたいのに、自分にはその力がない。「物流の現場を知り尽くした人間がシステムをつくれば、業界はもっと良くなるはず」と思うようになったのが、エンジニアを目指した原点です。
そして、そんなときに出会ったのがメディアフォースでした。エージェントの方から「これから物流領域の実績をつくっていく段階」と聞き、「まさに私がやりたいことはこれだ!」と、会社のビジョンと自分の想いがぴったり重なりました。
面接での隠さない言葉が、背中を押してくれた
とはいえ、未経験からの挑戦です。不安や迷いはありませんでしたか?
はい、「未経験で本当についていけるのか」という不安がありましたが、それ以上に「物流現場で使われているようなシステムを、自分の手でつくりたい」という想いが勝っていたのだと思います。
最終的にその不安を打ち消してくれたのは、4ヶ月間という研修です。これだけ手厚く、長い期間じっくり学べるなら大丈夫だろう、と思うことができました。
もう一つ、面接官の「正直さ」も後押しになりました。私が「技術力が追いつくか心配です」と率直に伝えたところ、面接官の方も「私たちも正直、そこは懸念しています」と仰って。でも、その言葉に逆に安心したんです。「大丈夫ですよ」と安請け合いするのではなく、懸念点も含めて正直に話してくれる。その上で「だから入社までにこういう準備をしておくといいよ」と、具体的なアドバイスまでくれました。
変に隠さず、課題も含めて正直に向き合ってくれたことに、企業としての誠実さと信頼を感じました。「ここなら、厳しい現実とも向き合いながら成長していける」と確信し、入社を決めました。
実際に入社してみて、4ヶ月間の研修はいかがでしたか?
やるべき分量はかなり多くて大変でしたが、現場に出るための実践的な力がつく内容だったと思います。
特に良かったのが、先輩と後輩の期間が重なる研修の仕組みです。入社時期が2ヶ月ごとにずれているので、研修ルームには常に「少し先の先輩」「少し後の後輩」がいる状態なんです。だから、「そこ、私もつまずいたよ」と先輩が声をかけてくれたり、逆に自分が後輩に教えることで理解が深まったり。自然と教え合う文化が根付いていて、同期の結束はもちろん、先輩たちが後輩を引き上げる「縦のつながり」にも刺激を受けました。この環境があったからこそ、高い壁も乗り越えられたのだと思います。
プロの厳しさと、先輩の温かさ。乗り越えて掴んだ「私の価値」
研修を終えて現場に出た際、戸惑いはありませんでしたか?
ここからは研修ではなく、プロの仕事なんだと痛感しました。最初の1ヶ月ほどは準備期間としてドキュメントを読み込んだり勉強する時間をいただいたのですが、いざタスクを任されると、研修のように手取り足取り教えてもらえるわけではありません。「この分野は森下さんに任せるね」と委ねられる責任の重さや、自分で考えて進めなければならないというプレッシャーに、最初は戸惑いました。
そんな不安を救ってくれたのが、同じプロジェクトの先輩でした。本来はリモートワーク中心でも回る現場だったのですが、私は早く仕事を覚えたくて出社を希望したんです。すると、その先輩も毎日出社してくれるようになって。
後から知ったのですが、実は私に合わせてわざわざ出社してくれていたそうなんです。「心配だから」と口に出すわけでもなく、当たり前のように隣にいてくれて。その事実に気づいたときは、はっとしたと同時に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。そっと寄り添ってくれる先輩の優しさもあって、少しずつエンジニアとしての自信を持てるようになりました。
この1年半で、エンジニアとして特に手応えを感じた瞬間はありますか?
一番印象に残っているのは、入社して1年ちょっとが経った頃の出来事です。元請け企業の担当者さまではなく、その先にいるエンドユーザー様に対して、私が直接システムの説明をする機会をいただいたんです。
通常であれば元請けの方が窓口になる場面ですが、仕様の複雑な部分について「ここは物流の業務フローも理解している森下さんの方が詳しいから」と、任せてくださって。単なる「作業者」ではなく、一人の「専門家」として認めてもらえた気がして、エンジニアとしての確かな手応えを感じた瞬間でした。システムをつくる技術と、現場を知る視点。その両方を持っていることが自分の価値なんだと、自信につながりました。
「やりたい」を応援してくれる。ITの力で物流にインパクトを
そうした森下さんの成長や挑戦を支える環境についても教えてください。森下さんから見て、
メディアフォースはどのような会社だと感じますか?
ひと言で言えば、「やりたいことを応援してくれる会社」だと思います。例えば、以前先輩が「技術共有会をやりたい」と提案したらすぐに実現しましたし、私自身も「実際に使う人たちの目線だとここが不便なので、もっとこういうシステムをつくりたい」とアイデアを出した際、「現場を知る人ならではの視点だね」と、興味を持って聞いてもらえたんです。否定せずに「どうすればできるか」を一緒に考えてくれる前向きな空気感があると感じています。
また、普段の業務とは別に、中長期的に仕事の価値や品質を高めるためのOKRという有志プロジェクトがあり、私はその中の物流QC活動に参加しています。現場の枠を超えてノウハウを共有したり、メンバーと「もっと良くするには?」と議論したりするのは、すごく刺激になりますし、純粋に楽しいですね。
エンジニアというと一人で黙々とコードを書くイメージがあるかもしれませんが、実際は完全に「チーム戦」です。困っているメンバーがいれば声をかけ合い、進捗が遅れそうならすぐに相談する。そんな当たり前の「会話」が何より大切なんだと、この会社にきて改めて実感しました。
「チームで成果を出したい」「大きな仕事を成し遂げたい」という想いがある方なら、きっと活躍できるはずです。
最後に、今後のビジョンや夢について教えてください。
今後は、技術力をさらに高めて、ゆくゆくはお客さまと直接お話ししたり、チームをまとめる役割にも挑戦してみたいです。お客さま自身も気づいていない課題を引き出し、解決策を提案できるエンジニアになりたいです。
前職時代、業務プロセスを少し変えるだけで多くの作業が楽になり、現場で頑張るみんなが本当に喜んでくれたときの姿がずっと心に残っています。今度はITの力を使って、そのインパクトをもっともっと大きな規模で生み出し、物流業界を変革する。それが私の目標です。
システムインテグレーション事業部
システムエンジニア 森下 彰子(もりした あきこ)
大学卒業後、物流企業に新卒入社し、約7年間物流センターにおける進捗管理、シフト作成、労務管理などに従事。2024年6月にメディアフォースに入社。未経験からスタートし、現在は物流領域のプロジェクトを中心に開発を担当。趣味はカラオケとサーフィン。湘南在住だが、波乗りはまだ練習中。